John Lee Hooker "I Get Money" Freestyle by Jay Smooth, Illdoctrine.com
NY最長のヒップホップ・ラジオ番組
「The Underground Railroad」をホストしている友達、ジェイ・スムーズがしばらく前に始めたビデオ・ブログ
「Ill Doctrone」がおもしろい。このブログは、今最も勢いのあるヒップホップ誌のひとつ「
XXL」誌がスポンサーしている。
切り口が鋭く、かつユーモアたっぷり、ウィットに富んだ(ヲタだけど)ジェイのトークやビデオはいつもおもしろいのだけれど、50セントのニューアルバム「
Curtis」からの先行シングル
「I get Money」に、わたしの大好きなブルースマン、ジョン・リー・フッカーの
「Hobo Blues」という曲をミックスした
John Lee Hooker "I Get Money" Freestyleのインパクトが強かったので、ご紹介。
ジェイは、この2人の音楽(ヒップホップ・ビート&ブルース・ボーカル)が気に入ったのでミックスしたけれど、ブラック・ミュージックとお金の関係が昔(1950年代~)と 現代でいかに変わったか、というコントラストにも考えさせられるものがあった、と語っている。
2つの異なる時代が映し出すビジュアル的なコントラストと、それに乗せた歌詞にも強烈な皮肉を感じるのは確か。
ブルースと言えば、「俺の女が去っちまった」「金がない」などという現状の厳しさと悲哀を唄って昇華する魂の音楽。50セントの「I Get Money」が象徴するのは、ありあまる金を誇張して自己陶酔する、前者とは一見、真逆の世界。
ただそこに、ある共通の悲哀を感じずにはいられない。